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#60 ボートガイドのキャプテン

担当者(以下、担): 平和さんは磯釣りのプロフィッシャーマンとは別に、ボートガイドのキャプテンという顔もお持ちだとか?
平和(以下、平): 4月から10月末まで、福井県音海から若狭湾、舞鶴湾エリアに出港、自分のボートで釣りガイドをしています。

今はアオリイカのシーズンですね。
4?5月がシーバス、6月からガシラ、アコウ、アオハタといった根魚ねらい。
6月中旬から8月中旬までイサキ釣り、9?10月はアオリイカを中心に、
ナブラが立てばジギングで青ものも追いかけます。

イサキ釣りが唯一のエサ釣りで他の釣りものは疑似餌で釣ってもらっています。
ボートガイドは10月いっぱいで終了、11月から磯釣りで全国を転戦します。

今シーズンのアオリイカ

担: 今シーズンのアオリイカは順調ですか?
平: 今年はよくない印象です。
若狭には秋アオリの法則というのがあります。夏、きっちり暑くて水温が上がることが大切です。
梅雨明け宣言もなく冷夏だった年の秋はだいたい、アオリイカは不調です。

今年の場合、7月こそ猛暑だったのですが、8月に入り台風、その後の福知山、
綾部方面の集中豪雨に代表されるような雨が続き、日照不足の夏でした。
水温も上がらずアオリイカの成長にはよくない夏でした。
海水に真水が多く流れ込むのもアオリイカは苦手で、(エギングはまだ)スタートしたばかりですが、ふるいませんね。

担: 夏の水温が低かったのですか。
平: そうです。例年なら今の時期は水温28度後半ですが、
今年は26度台でイカが育っていないといえそうです。
河口の沖は濁っているし、数釣りができない。水
温が1度下がればアオリイカの体温も1度下がり動きも内臓の働きも鈍くなります。

でも、そんな悪い条件下で釣れた1パイのイカは貴重だと思います。
釣りは釣果だけが目的じゃない。プロセスも大切です。
水温が下がっているから、潮が濁っているからこの餌木が有効だとか、底をしっかりトレースしたほうがよいとか、経験を生かした想像力を働かせながらキャストする。

その結果、思い通りヒットに持ち込んだときの感動は忘れられない思い出のはず。
デュエルには餌木やエギング向けのラインが豊富にそろっていますから。(笑)

難しさと、楽しさ。大きな感動。

担: キャプテンとして釣りのホントの楽しさを乗船者に伝えているわけですね?
平: 何かの釣りが好きな人は、きっと全ての釣りを楽しめるはずと思っています。
ターゲットを探す難しさと楽しさ。たどり着いたときの大きな感動を伝えたいとは思っています。

平: 使うものがエサであれルアーであれ、釣りの素晴らしさは変わらないと思います。
キャプテンとして釣れないときでもどうやって楽しんでもらうか、大きなサイズを引き出すにはどうしたらよいか、いろいろアドバイスしながら想像してもらうようにしています。

最近、お父さんは経験があるけれど奥さんや子供さんは初めてのファミリーを案内しました。
その日はボートに乗る前、桟橋でキャスティングの練習をしてもらい、アオリイカの習性や生態も説明しました。
エギングならしゃくった後のステイやホール中にイカが餌木を抱きつくパターンを説明することで、釣っている最中に今、自分が何をしているか分かってもらうように努めています。

担: アオリイカ以外の対象魚の動きは?
平: 青ものはまだ早いですね。
いま、遭遇する青ものはツバスとシオが中心です。秋のボートフィッシングはアオリイカが中心のターゲットですからナブラが立ったら軽めのジグ、40?80gのジグで軽くキャストして釣ってもらっています。

釣果も大切ですが、『思い出に残る釣り、思い出に残る1尾』。
これがぼくのボートガイドキャプテンのスタンスです。

9月に入り秋ということで食欲の秋。釣りにも秋の荒食いという言葉もありますが、
はたしてこれはホントでしょうか? もしかしたら迷信?
そう考える理由や経験談などがあったら教えて下さい。

「そんな言葉があったんや」というのが正直な感想です。

でも、9~11月は水中の多くの魚にとって活性が上がりやすい水温になるのでしょうね。
若狭湾でいえばアオリイカ、グレ、ツバスを筆頭に元気に食事をする魚が増え、
釣りものが一気に増える印象はあります。

このことは水温が上がり始める春の5月から梅雨明けごろにもいえることで、
適水温をむかえる魚種が増える春と秋は「荒食いの季節」といえなくもないですね。
変温動物の魚類にとって「適水温」は非常に重要な意味を持ちます。
例えば水温が2度下がって体温も2度下がれば大変なことになります。

一方で恒温動物の釣り人のほうは秋風が吹くと過ごしやすくなるし、
集中できるので釣果も期待できる、というのもありそうですね。

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